北京での冬季オリンピックが
始まりましたね。

今回、私はリアルタイムでは
ほとんど観ていないのですが、
新聞記事を読んだり、
ニュースを観て、
「すごいなぁ、美しいなぁ、
どうやったらこんなことが
できるんだろう」
と日々、感動しています。

その一方で、
毎回、特定の選手に
心ないコメントを投げつけるような
悲しい出来事も起こっていますよね。

オリンピックに限らず、
ネットで誹謗中傷する人、
それは大体、匿名で
身元を明かさない人だと思いますが、
一時的な感情だったにせよ、
その無分別な言葉で、
どれだけ人を傷つけてしまうかは
計り知れません。

本当に怖いことだと思います。

オリンピックは喜怒哀楽、
あらゆる感情が渦巻いていますよね。

それだけそこに向けられる
人々のエネルギーとか
期待とかが強いのだろうと思います。

もちろん、
私もお気に入りの選手が
メダルを取れなくて残念だったなぁとか、
さまざまな感情が生まれてきます。

そして、
なぜ特定の選手を誹謗中傷したり
という悲しい出来事が
起こってしまうのかと考えたのですが、
ヨガ的に読み解いていくと、
やはりそこには
自分の執着というものが
ベッタリと
はりついてしまっているような気がします。

自分の思い通りにしたいという
強い欲望ですね。

もちろん、
競技の結果やメダルの色に
一喜一憂するのは自然なことで、
悪いことではないと思うのですが、
注意すべきは、
その感情にとらわれて、
いつまでも引きずったり、
増幅させたり、
振り回されないという事。

また、
感情の矛先を
別のことにまで向けてしまわないこと。

一番喜んだり、
悔しがったりするのは選手本人。

その純粋な思いを糧にして、
また成長できるのが、
一流のアスリートなのだと思います。

それを目にして、
私たちも純粋に応援できればいいですが、
実際には、
私たち観客は応援というよりも、
むしろストレス発散の場として、
オリンピックを観てしまっている場合も
多いのではないかと思います。

自分の思い通りになることで
ストレスが発散され、
逆に思い通りにならないことで
ストレスが溜まる。

あの国には負けたくないとか、
あの選手には失敗してほしいと思いながら、
観戦している場合は、
応援ではなく、
明らかに
ストレス発散の場、
快楽の場
のようにしてしまっているのだと思います。

そして、
選手本人でも関係者でもないのに、
勝った負けたに異常に反応したり、
結果に怒りを覚えたり、
お気に入りの選手がいるからといって、
他の選手をおとしめたりというのは、
感情の奴隷になってしまっているという
証拠ですね。

どうしても順位をつける競技大会なので、
一つのある基準をもとに
順位をつけるということになってしまいますが、
私たち観客が結果だけを見て、
選手の優劣をつけたり、
いい悪いの判断を下したり、
結果を人格そのものにしてしわないように
気をつけないといけないと思います。

選手たちが大舞台で頑張っているのを
純粋な気持ちで応援すると同時に、
私たちもオリンピックを修行の場と捉えて、
「傷つけない」
「感情に振り回されないようコントロールする」
「結果にとらわれない」
「執着を手放していく」
といった精神的なヨガの練習の機会に
できればいいのかなと思います。

多くの選手たちが思いっきり力を出している時には、
ポジティブな強いエネルギーが
生まれていると思いますので、
私たちもそのいいエネルギーにあやかって、
ヨガの練習に取り組めるといいですね。

ヨガの教え、
「アヒンサー=傷つけない」
という精神をベースに、
オリンピックを楽しみながら、
みんなが自分自身を
高めることができますように。

※余談ですが、
このグラスは
冬季サラエボ五輪の
マスコットキャラ、
ブチコが手書きされたもの。
東欧旅行のお土産に
友人からもらった宝物。

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柳原 愛

ヨガアライアンス認定 RYT 500 ヨガインストラクター
日本ヨガメディカル協会認定 ヨガセラピスト

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